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【動画】地震から3カ月の珠洲市内を車で走った。1月との変化は=波絵理子撮影

津波被害のあった珠洲市の寺家地区。道路は黒いアスファルトで舗装されていた=2024年4月5日午後4時8分、石川県珠洲市三崎町寺家、波絵理子撮影
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 能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市。元日の発災から2週間後の1月中旬、記者は車に固定カメラを取り付け、動画を撮影しながら市内を回った。倒壊した家や大きく傾いた電柱、がれきが山積みになっていた街の様子は、この3カ月でどう変わったのか。4月初旬、同じ道を再び走った。

 家屋倒壊の激しい正院地区。道路にせり出した家やがれきの山は、1月中旬の頃とほとんど変わりがなかった。垂れ下がった電線も残る。がれきは道路の奥に押し込められ、以前より通行しやすくはなっていた。道中、営業を再開した理容室や建設された仮設住宅があった。

 津波被害のあった寺家地区。こちらも変化は少なかった。ただ、段差や亀裂を砂利で埋めて応急処置だった道路は、黒いアスファルトに変わっていた。

 自宅が全壊した同地区の女性(55)は「道が舗装されたのは今週くらい。がれきは地元の有志が重機を借りて片付けたんです。公的な対応はまだ」と話した。

 全半壊した住宅を自治体が取り壊す公費解体は、珠洲市では1日に受け付けが始まったばかりだ。市によると、現地調査などを経て取りかかるため、実際に解体撤去が始まる時期は未定という。(波絵理子)

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